化学分析を体験
ホリミネラロジー主催の、ツーソンショーで仕入れてきた鉱物のセールが新宿の全労済ホールで行われていました。会場の名前はスペースゼロというのですが「ぜんろうさい」からきているのでしょうか。
世の中不況のはずですがここは別の様です。他のお客さんはトレー一杯に高そうな鉱物を購入していました。
うちらはうっこが中国産のわりと透明度の高い双極の水晶1つ買っただけです。
総武線で一駅、大久保駅へ移動してそこから歩いて10分くらいのところにある「国立科学博物館 新宿分館」で催された自然史セミナー「金銀資料の化学分析」に参加してきました。
このセミナーが開かれるのに気づいたのが前日で慌てて電話してみたらまだ大丈夫ということでした。ラッキーです。
当日会場に行ってみると定員に達していなかったようです。分析機器を長い時間使うことができて良いのですが、せっかくの機会なのですからみんなもう少し積極的に参加してもいいのではないでしょうか。無料だし。
セミナーというか実習ですが2日に渡って行われます。初日は菱刈鉱山で採掘された金鉱石の分析です。プレパラートに載せられた小片を研磨して平らにします。黒っぽいのが金が多く含まれているかもというサジェスチョンに従って黒っぽいものを選んでみました。徐々に目の細かいグラインダーでなめらかにしていきます。
次に平らにした試料を炭素でコーティーングします。炭素のような導電体でコーティングすることによって石のような不導体の場合でも電子が溜まってしまうことが無くなるそうです。金でコーティングすることもあるそうですが今回は金の鑑定なので具合が悪いです。
準備が整った試料をEDS(energy-dispersive X-ray spectrometer、エネルギー分散型X線分析装置) と言っていたような装置にセットし、真空状態で試料に電子線を照射してそこから出てくる信号を検出し試料を構成している元素を推定します。
試料を拡大してみると所々に強く信号が出ている粒子があります。直径が10マイクロメートルくらいです。さらに拡大してその部分だけを表示させておいて計測を始めます。
すると金と銀が検出されました。金と銀の合金であるエレクトラムだそうです。
帰りはこの新宿分館のある百人町から高田馬場方面に歩いてみました。
以前はこの辺りを通ったときは都営戸山団地というかなりいい感じの団地がありました。建物の間のスペースを住人が自由に使っていました。古い給水塔も見応えがありました。
今回訪れたときはすっかり新しい普通の団地になってました。
山手線をくぐる道路の工事は依然として続いています。ずっと前からやっている気がします。
2日目は自分で持ち込んだ試料の分析です。
超硬タガネはほとんどがタングステンカーバイトというものでできていました。
メキシコで買ってきた銀色のペンダントは銀が10%しか含まれていませんでした。金属独特の匂いがしていたので怪しかったです。
帰りは山手線の新大久保駅方面に歩いていきました。
駅の近くに宮崎名物の「肉巻きおにぎり」の元祖にくまき本舗という店がありました。
変な歌とともにいい香りを漂わせていたので思わず買ってしまいました。
おにぎりに醤油のしみた豚肉が巻いてあるだけですがかなりおいしいです。今度はチーズを食べてみたいです。