2010/07/27

歴史ある街、佐倉

台湾を訪れていたうっこを迎えに成田へ行くのですが、普通に行ってもつまらないのでいろいろ巡ってみました。

東西線快速で西船橋へ。そのまま直通で東葉高速鉄道、東葉高速線に入りました。高速だけに終点東葉勝田台はすぐですが運賃は高いです。
勝田台から京成電鉄の特急で一駅、京成佐倉に到着しました。

佐倉駅の南口を出て、駅前からはまっすぐ上り坂になっていました。その坂を登りきった先には後で訪れる佐倉市立美術館がありました。その裏手にある「玉家」という老舗のうなぎ屋で昼食を食べました。全て個室になっているようで趣があります。うなぎも都心と比べると安めでとても美味しかったです。
玉家
玉家

うなぎ屋の近くの「佐倉新町おはやし館」で自転車を借りてみました。1日500円です。
自転車に乗ってすぐ近くの佐倉市立美術館に行きました。大正時代に建てられた旧川崎銀行佐倉支店の建物も美術館の一部になっていました。「佐倉・房総ゆかりの作家たち ―鋳金って、なに?」という展覧会が開かれていました。何と無料です。佐倉市は香取秀真、香取正彦や津田信夫などの有名な鋳金作家にゆかりがあるらしく過去にも金属工芸の展覧会が何度か開かれていました。梵鐘や鈴などの展示物は自分で音を出すことができるようになっていました。とても美しい音が出ました。
美術館では他にも「舟戸書会展」という書の展覧会が開かれていました。楽しい、好き、堂々としている、など感想が書かれた小さな紙をそれぞれの作品の近くに設置されている封筒に入れるような仕組みがあり、お客さんが作品に対して手軽にコメントできるように工夫されていていました。
ほかにも「千葉県北総地区教職員展」が開かれていました。大半は美術の先生の作品だったと思われました。忙しい授業の合間に作られた大作が並べられていました。
1階のカフェでカプーチーノを飲んで休憩しました。美術館なのでおしゃれな雰囲気です。
佐倉市立美術館
佐倉市立美術館


美術館の後は自転車に乗って東へ向かいました。所々道がクランク状に曲がっていて、ここが城下町であることがわかります。しばらく進んだ先にある「佐倉順天堂記念館」に辿り着きました。佐倉の地が当時文化的に最先端にあったことがわかります。現在でもとなりに順天堂病院がありました。
佐倉順天堂記念館


そこから自転車で10分ほどとのところにある「旧堀田邸」を訪れてみました。最後の佐倉藩主堀田正倫が住んでいた邸宅だそうです。とても立派なお屋敷でシンケンジャーも住んでいるそうです。

さらに自転車で15分ほどの「武家屋敷( 旧河原家住宅・旧但馬家住宅・旧武居家住宅)」も訪れてみました。武家といっても現在の住宅に比べればシンプルですが侍らしくてかっこいいです。


暗闇坂を下り、細い道をくねくね進み坂を登ったところの佐倉市民体育館で休憩。そこから西へ進むとそこは佐倉城址公園です。土塁や堀が観察できます。自転車でぐるっとまわって「国立歴史民俗博物館」に到着しました。非常に立派でものすごい量の展示があります。1日で全て見て回るのは大変でしょう。「人間文化研究機構連携展示 「アジアの境界を越えて」」という特別展示を先に見ました。中国だけではなくアジア全域から日本文化は影響を受けているのだと改めて思いました。
その後、あまり時間が無かったので駆け足ですが常設展も見て回りました。第6展示室の特別展示「アメリカに渡った日本人と戦争の時代」が個人的に興味深かったです。自分の祖父の妹がシアトルへ移住していて一度訪れたりしていたのです。向こうではとても大きな家に住んでいて子供たちもみんな活躍していてとても幸せそうでしたが戦時中は大変だったのだろうなと思いました。

この施設の設立の経緯はよく知りませんがシステムがうまく回っているのか心配になります。広大な展示スペースに説明の係員が何人もいますが、彼らから話しかけられたことは一度もありませんでした。こちらから質問すれば適切に回答してくれるのかもしれません。1983年に一般公開が始まったのでもう30年近く経っています。なので展示方法が今ひとつ古くさい感じがしました。
この「国立歴史民俗博物館」は大学共同利用機関法人人間文化研究機構が運営する博物館ということだそうです。おそらく運営の大半は税金で賄われていると推測します。博物館の運営は事業の一部だと思われますが、非効率な運営が行われているのではないかと疑ってしまいます。コンセプトをもう一度整理し事業を再構築したほうが良いと思いました。多くの人に見てもらいたいと思うのでより有意義な施設へ生まれ変わってほしいです。
ミュージアムショップで全国の博物館の図録を見たり購入できるのが便利です。

自転車で丘を下り京成佐倉駅近くの観光案内所で自転車を返しました。自転車を使ったおかげでいろいろ見ることが出来ました。

京成佐倉から成田空港へ向かい到着ロビーで無事うっこと落ち合うことが出来ました。帰りはスカイアクセス線で帰ろうと思っていたのですが本数が少なくタイミングが悪かったので京成線経由の特急で帰りました。上野までとても長く感じました。今後は素直にスカイライナーにしようと思いました。