独法研究所の一般公開
科学技術週間ということで全国の研究施設で一般公開が行われています。今年は昨年訪れた宇宙航空研究開発機構(JAXA)に隣接する3つの研究所(海上技術安全研究所・交通安全環境研究所・電子航法研究所)に行ってみました。
三鷹から小田急バス仙川行(鷹54)で10分ほどで三鷹農協前バス停に到着しました。そこから南に少し歩いて、東八道路を渡ってやっと到着しました。東八道路は国道20号の混雑解消の為に計画されている道路らしいですが反対運動の影響などでまだ完成には至っていないそうです。ちなみに計画中の道路で現在既にある道路を「現道(げんどう)」と呼ぶらしいです。
最初は「海上技術安全研究所(NMRI)」に入っていきなり食堂で昼食をたべました。どこの研究所も一緒ですがあまりぱっとしません。
食堂の建物では放射線に関する展示がありました。登山などで使うランタンのマントル(ほや)の部分には明るさを増す為にトリウムという放射性物質が入っているらしいです。もちろん危険なレベルでは無いらしいです。
温度差を利用するスターリングエンジンの実演もありました。色んなところで見かけますが本当に実用化可能なのでしょうか。
深海水槽という深い水槽では人工的に色々な形の波を作っていました。理論的には簡単そうですが実際に理論通りに波を作るのは難しそうです。
400m水槽という長い水槽では船が進む時の抵抗などをロウで作った模型の船で計測する実演が行われていました。模型船曳航用の車両に実際に乗ることができて楽しいかったです。
次は「電子航法研究所(ENRI)」です。先程よりは規模は小さい様です。航空管制のシミュレーションが行われていました。設備が古そうに見えますがこんなものなのでしょうか。
最後は「交通安全環境研究所(NTSEL)」です。鉄道の台車のテストが行われていました。この実験設備は本当に鉄道の台車の開発だけを行う為のものなのでしょうか。鉄道総合技術研究所などもっと鉄道技術開発に特化した施設で行った方が効率が良いように思いました。
低視程実験棟では人工的に発生させた霧の中での標識などの見え方を研究していました。濃い霧がちょっと楽しいです。
三菱の「i-MiEV」とスバルの「プラグイン ステラ」の2台の電気自動車が展示されていました。バッテリーなどコストが高いうちは無理して普及させてもお金がかかる一方だと思われます。無理して普及させるよりも安く作る方法を開発した方がよいでしょう。安く作る方法が確立してから一気に数を増やしてコストを下げれば効率的な気がします。
全体的に感じたのは企業が行っている研究開発などとは異なってすぐに実用化されるようなものは少ないと感じられました。でもそれは研究所の特性であって仕方ないのかもしれません。しかし若干危惧されたのはこんな感じだと10年後、20年後でも役に立たないのではという雰囲気が感じられたことです。全般に設備は古く、時代遅れになってしまっていないか気になります。研究課題の偏りや重複などガバナンスが適切に行われているのでしょうか。つまり敢えて厳しく言えばぬるい印象を感じたのです。
これら研究所は昨今事業仕分けで取り上げられているまさしく「独立行政法人」です。多くの税金が投入されている研究機関である以上更なる効率化は必至でしょう。
三鷹市役所前バス停から小田急バス(吉01)吉祥寺駅行に乗りました。終点までは行かず、「文化園前」で下車しました。井の頭公園に向かい池のボートに乗りました。水の上は何故か楽しいです。
池ではカルガモ、キンクロハジロ、オオバン、カイツブリなどを観察することができました。先日購入した「<ハンディ図鑑>新・水辺の鳥」が威力を発揮しました。
吉祥寺駅方面に向かうときにいつもより東側の坂を登っていくとその先に「おこわ米八本店」がありました。そこに併設されている「お蔵」というギャラリーで吉祥篆刻展が開催されていました。吉永隆山先生という方の教室の展覧会のようでした。以前、学校の美術の時間に篆刻をやって楽しかったのが思い出されます。わりとはまります。
吉祥寺駅周辺を散策すると「ウッドベリーズ」というフローズンヨーグルトのお店がありました。はっさく味にしました。さっぱりとしいてとてもおいしかったです。
吉祥寺は今、改装が相次いでいてユザワヤは丸井へ移動していていました。駅ビルだったロンロンはアトレに生まれ変わりつつあります。まだ一部しか改装が終わっていいないにも関わらず既に営業を開始していました。広告に江口寿史さんのイラストを使ったりと商魂逞しいと思いました。